2014-07-12

ヨーガ療法学会研究総会報告

7月4〜5日岐阜県多治見市で第12回日本ヨーガ療法学会研究総会が開催されました。今年のテーマは「脳科学から見るヨーガ療法〜心と体の若返り」で、認知症予防、老化による疾患と脳科学などの講演がありました。
http://www.yogatherapy.jp/generalmeeting2014tazimi.html

私も認知症患者さんへの2年間のヨーガ療法の取り組みをポスター発表し、沢山の方に見ていただきました。

2014-05-11

すでに与えられているもの

ヨガの仲間がお寺でヨーガセラピーをベースにしたクラスを始めたので行ってきました。仏教もヨーガも古代インドの文化の中で生まれ、何千年も人として生きる道を説く親戚のようなものです。
本堂に入ると、畳の感触、静寂さに心が反応し始めるのを感じました。ヨガマットを敷いて、正面を見るとほのかな明かりに浮かび上がる金色の伽藍と、その下にすっとたたずむ阿弥陀様のお像と向かい合いました。「慈愛」という言葉が心に浮かんできました。
最初にお寺の副住職様から短い講話を伺いました。副住職さんと言っても、もしかしたら私よりも若い(たぶん)と思われる方です。その方が少し自信なさげに(ごめんなさい!)して下さった講話が、その時の自分の心にぴったりくるものでした。タイミングって不思議ですね。

「贈与」という仏教用語があるそうです。私たちが「贈与」というと贈与税とか贈与収賄とかあまりよいイメージがないのですが、この「贈与」には本来は「すでに与えられているもの」という意味があるそうです。(もし間違えてたらごめんなさい。) 私たちは生まれて、子供から成長し、成人していく過程で自ら様々なものを獲得をすることで社会で生きていくことを身につけてきました。しかし、よくよく考えてみると、すでに与えられているもの、言い換えれば、自立では獲得不可能なものに囲まれているのですが、それらは当たり前すぎて、その大切さに気づかないで生きています。
例えば、空気、太陽、水、身体など…数え上げれば無限にあります。
確かにいただいてばかりで全くお返しできてないです。
自分が見失っている「当たり前」に気づくと、感謝の気持ちも口ではなく、心からのものにかわると思います。

もうひとつ人間にだけ与えられているものがあるそうです。それは「尊敬をするということ」なのだそうです。尊敬する人に出会うと、その人について行きたいと思います。それが精神的成長、宗教性を高める人間の道というととです。

幸運にもせっかく人間に生まれたのだから、意識を高める道を歩き続けたいですね。どんな景色が見えるか楽しみつつ。





2014-05-06

みんなのヨーガ教室"みんヨガ"

身体や知的に障害のある人も楽しめるヨーガ教室の『みんなのヨーガ教室』通称『みんヨガ』が5月から始まります。

2014年スケジュール
日時:奇数月の第4土曜日 10:30〜11:30
場所:地域交流センター西原(京王新線 幡ヶ谷駅徒歩5分)
参加費:500円
講師:和井田信子(5.9.1月) 中島朋子(7.11.3月)
問い合わせ先:minyoga@yogatherapy-shibuya.com

この教室をヨーガセラピーの仲間とはじめて10年目になります。昨年は講師をお休みしていましたが、今年は久々に復帰します。

主に知的に障害をお持ちの方が主に知的に障害をお持ちの方が継続して参加していますが、内容は、体操、呼吸法とその時々思ったことをシェアしたりと普通のヨーガ教室と変わりありません。

逆に障害のある方やサポートさん達から学ぶことが多いです。みんなでつながる"みんヨガ"に遊びにいらしてくださいね。



2014-05-02

人間道

少し前ですが、日馬富士が大学院生になったことをニュースで知りました。インタヴューでこう答えています。「日本とモンゴルを比較してどうしたら安心安全で人を信じて暮らせる場所を作れるかということについて論文を書きたい。横綱という最高の地位を得ることはできたが、いろんな意味で一人前の人間になるように、"人間道に向かって頑張りたい。"」
人として志し高く生きている人のシンプルに本質を表している言葉が心に響きました。

2014-04-02

入院騒ぎ

3月も終わりになる頃に体調を崩して3日間入院をしました。症状は前回と同じく腸閉塞になる手間でした。今回も点滴と断食で腸の中の残留物を出して、胃腸薬で整えて完了。普段は気をつけているつもりでも忘れた頃に突然やってくるこれ。困ったことでもあり、また見方を変えると、暴走をやめなさいよ、と体が教えてくれる、あがたいことでもあります。ヨーガやっているのにと思いますが、焦ったり、イライラしたりして、食べ過ぎたりということは日々ある訳です。しかし、自分の乱れに気づいて、内側にある安定した所に戻るコントロールができるのはヨーガの知恵の恩恵です。これも日々その実践ですね。


2014-03-02

自分が自分であること

詩人のまどみちおさんが、2月28日にお亡くなりになったと新聞で知りました。やなせたかしさんに続いての敬愛する方の訃報は心に穴の空くような気持ちになります。
朝日新聞の評伝よりー
まどさんの作品は、自分が自分に生まれたことはすばらしいーこのテーマの作品が多い。省略 「そうだ ぼくは くまだった/よかったな」と思う「くまさん」もある。こんなものの考え方にどれだけ多くの人が勇気づけられたことだろう。

私も「ぞうさん」や「くまさん」も子供の頃に歌ったり、読んだりしてたのに、大人になる途中で、いつの間にか「自分でないもの」になろうとがんばってきて、自分を沢山傷つた後に、自分の中の宝物に気づいときに、ふたたび、まどみちおさんのやしくて深い言葉が心に響いたのを思い出します。

子供にも、子育て中のお母さん、お父さん、大人、お年寄りにも永遠に読み継がれる 言葉 を残して下さった まどみちおさん ありがとうございました。

2014-02-18

雪の日のできごと

先日の金曜日、ヨガの教室が終わり、雪の降る帰り道で信号待ちをしていると、隣に半袖シャツ姿の男子中学生がきました。その子の姿を見て、まず最初に頭の中に、「この子どうしたのかな?こんな雪なのに寒くないのかな?」という思いが出てきました。続けて「上着はどうしたんだろう?ないのかな?もしかして、イジメられているかな?」と想像力が勝手に膨らみます。思いは行動になりますね。その通りで、次に私はその子に話しかけてました。「上着なくて大丈夫?寒くないの?」すると中学生は「学ランが濡れると乾かすのが大変なんです。大丈夫ッス、ありがとうございました。」と言ってスタスタ歩いて行きました。
全く私の頭の中にはない返事が返ってきのです。人って面白いなぁ、とジワジワ感じつつ、勝手にストーリーを作る脳の働きに気づく体験をしました。
電車の中で「今日知らないおばさんに話しかけられたよ」とお母さんに話したかもと、またも私の脳は勝手に想像をしてました。
人は頭の中の想像、思い込みを事実と勘違いして、不安や期待を作り出していること、そしてそれを取り除いていくために、私たちはコミュニケーションが必要なのだと実感しました。
脳に支配されず、コントロールする側になることが大切ですね。