さて2日目の宿泊地はルドラプラヤーグという所です。
プラヤーグとはヒンドゥー語で川と川の合流地点という意味で、
ルドラとは、ヒンドゥーの神様の名前だそうです。
このようにヒマラヤの地名は、どこもかしこも神様の名前に由来しています。
というのも、ここが神話の地だから。
そして、そう簡単には神様の地にはたどり着けないのです。
リシケシを過ぎた辺りから道の様子が変わり、いよいよ山岳地帯に入ってきました。
この時点ですでに8時間はバスに乗っているでしょうか。
移動の疲れに追い打ちをかけるように、車はクネクネとしたカーブが続く山道を
走りますが、道が整備されていないので、縦にも横にも体に揺れをかけてきます。
最初は車窓からの景色を楽しんでいた私も少しずつ無口になってきました。
さっきまでよく話していた他の人たちの会話もなくなり、車内はお疲れムードが漂っています。
唯一、私の前の席に座っているドクターHだけが、かわらずにポリポリとスナックを食べたり、生姜の砂糖漬けを食べています。
さすがインドリピーター、こんなストレスには動じません。
そのうちに私の気分はますます悪くなり、額から冷汗がたれてきました。
胃のがまんも限界です。
胃の中のものを吐き出してグッタリ。
さらに追い打ちをかけるように、デヴィプラヤーグという場所に着いたときに、
この先の道が土砂崩れで通行止め!! 迂回路を進まざるを得なくなりましたが、
この道が今まで以上にクネクネした道なのです。
|
こんな山道を進みました。もちろんガードレールはありません。 |
しかし、吐き気のつらい気分の中であっても、
この山道から見渡す棚田の景色はとても美しいものでした。
厳しい山の中であっても田を耕して生きる人の暮らしの
純粋さのようなものを感じました。
そうこうしているうちに真っ暗な山道を車のライトだけで進むドライバーさんの素晴らしい運転のお陰で、バスは夜の8時30分にルドラプラヤーグに到着しました。
「やっとついたー!」ホテルに着いた途端に、車内全員が安堵で拍手!
それにしても、あの山道一歩踏み外せば転落です。
ほんとっ、ドライバーさんに感謝です。
|
棚田の風景 |