2015-05-02

止まることを学ぶ~ファプ・アン禅僧のマインドフルネス講演会

2年前にジョン・カバットジン氏のマインドフルネス・ストレス低減法のワークショップに参加したことがきっかけで、昨年から定期的にマインドフルネス実践会に継続して参加しています。
呼吸の瞑想をすることで、日常生活の中で起きる心の反応に対する気づきが早くなりました。
この日常生活での反応というのが、当たり前すぎて一番とらえにくいところで、小さな反応の積み重ねが、物の捉え方の根深いところに影響していると感じます。

先日、東京医科歯科大学大学院で北米の仏教僧院で教えられているファプ・アン禅僧のマインドフルネスの講演会に参加させていただきました。
禅僧ご自身はビジネスマンとして、いわゆる成功を収めた後、このまま行くと過労死になるという生き方に疑問を感じて、仏教の道へ進まれたそうです。
また僧侶になった後で、ご病気になられて、今でもその後遺症で、自分は人に呼吸の大切さを話していますが、実は自分は深い呼吸ができないと話されました。
ですが、呼吸の瞑想を続けることでその現実を受け入れることができたとのこと。
そのような経験から語られる言葉の一つひとつは、やさしい言葉の中に深みと他者への思いやりに満ち溢れていました。

禅僧が「病気がある、欠点があることは、恥ずべきことではない。」と話されたときの真摯な姿と言葉に触れた時に、自分の心の中に“欠点を直そう” という考え方があることに気づきました。
そして、自分自身だけでなく、相手に対しても同様に…あると。

自分に正直であることは、ありのままの自分を受け入れること、言葉で言うのは簡単ですが、素直に受け入れることは、簡単なようで手放すことが難しいものです。

呼吸の瞑想をして立ち止まることを学ぶ。
自分の感情や思考を受け入れる。
そして自分のために解き放つ。
解き放つことで自分も相手も利益となる。
お互いが相互に支え合って生きる。

気づくと結果を求めて生きる世界において、
自分らしく慈愛の実践を続けようと思いました。

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